メジャーリーガーの女房の著者、元TBSアナウンサー田口恵美子さんの講演会に行ってきました。

2015年10月9日(金)13:30~15:30、越木岩公民館で行われた田口恵美子さんの講演会に行ってきました。
田口恵美子講演会
西宮市出身で元メジャーリーガーの田口壮氏の奥さんである田口恵美子さん。
2010年に出版した『メジャーリーガーの女房』という著書、今回の講演会のテーマはこの本の裏話。
そもそも、『メジャーリーガーの女房』という本自体がメジャーリーガーの裏話といった感じなのに、さらにその裏話というから楽しみにしていました。

参加人数は約130名で講堂はいっぱいでした!
参加者はご年配の方が多く見られました。男女比は半々といったところ。
田口恵美子講演会

西宮市立平木小学校、平木中学校、兵庫県立西宮北高等学校を卒業し1991年、プロ野球パ・リーグオリックス・ブルーウェーブに入団した田口氏。
2002年にセントルイス・カージナルスと契約を結びメジャーへ。
このとき、県立西宮北高等学校では横断幕がかけられ、地元ではビッグニュースとなったのを覚えています。

恵美子さんは田口氏がオリックス・ブルーウェーブ時代だった2001年に結婚し野球選手の妻となる。

野球選手とアナウンサーが結婚というよくある話。
結婚の翌年にはメジャーリーグへ。
なんとも順風満帆で華やかな人生を想像してしまいますが、実際にはメジャーリーグとマイナーリーグを行ったりきたりだったとか。
日本とアメリカの『違い』に戸惑い、壁にぶつかり、パニック障害になりうつを発症…と、たくさんの苦労・苦悩があったようです。
実は私は『メジャーリーガーの女房』を読んだことが無いので、お話されている内容がすべて新鮮で驚きの連発でした。
日本とアメリカの文化や野球選手の生活違いなど、本を読んでいれば「うん、うん」というところでも「へぇ~!」と思って聞きいっていました。
講演会って、途中で眠くなっちゃうイメージですが、さすが元アナウンサー!
お話が上手!気取ることもなく、身近に感じ、すっと言葉が入ってきました。
そして、恵美子さんの率直な言葉と気持ち、家族を思いやる心が素晴らしく、とても面白い講演会でした。

今回、この講演会でお話されてた中でいくつか印象に残っていることを書きとめておきたいと思います。

■「イチローがステーキなら俺はニンジン」(田口氏の言葉)
 上を目指し、メインになりたいと願うのが普通だと思う。しかし、『引き立て役、裏方でも組織の一部であることがとても大切』だということをお話していました。家族の中、社会の中での自分の役割って何だろう…メインじゃなくてもいいけど、与えられた位置ではなく、望んだ位置にいることが大切なんだと思いました。

■田口壮は高校時代は西宮北口から北高まで走って通っていた。
 この行動が足腰を鍛え、そののちの野球人生を作ったと言える、どんなことが人生にプラスになるか分からない。いつどこでどうなるかは分からないけど努力を惜しまないこと、恵まれた環境やラクをすることが良いとは限らないということ。これは自分にも子供にも言い聞かせたい。苦労や努力は何らかの形できっと戻ってくるような気がします。

■田口氏がドラフト会議の直前に開いた記者会見で読み上げた「阪神に行きたくない10カ条」の真実。
 実際のところはやっぱり、はっきりした真実は語られませんでしたが、『阪神が嫌い』というのは絶対に無いとのこと。
田口氏はメジャーで契約を交わし、阪神の星野監督へお断りをしに行くとき、日本へ帰国する13時間のフライトで飛行機のの窓から外を見て動かなかったそう。そして、意を決して星野監督のもとへ…そこで監督が返した言葉は「夢には勝てんわの~。」ですって!星野監督、紳士ですね!
そして、阪神へ移籍してくると見込んでいた阪神が用意していた記者会見の席をFA移籍報告にそのまま使わせてくれたという!お花とか設置してあるすべてをですって!阪神やりますね!

■メジャー移籍時に交わした夫婦の約束「“こんなはずじゃなかった”は絶対に言わない。」
 奥さん(恵美子さん)から田口氏へのお願いごと。言葉が通じない土地、メジャーリーグとマイナーリーグを行き来し、8年間で役30回の引越し、文化の違い、一流とマイナーの環境の違い…聞いているだけでも、思わず口にしてしまいそうな一言。しかし、一度もこの言葉を言うことはなかったそうです。どんなに辛くても前を向いていたい、後悔は口にしない。実際に心の中ではどうかは知りませんが…人間、口に出したら崩れてしまうことってあると思うんです。田口氏がこの約束を守り抜いたことが奥さんに対しての感謝の気持ちを表している、そんな気がしました。

■見栄を張る必要は無いが相手に恥を欠かせないように気をつけていた。
 メジャーリーガーの奥さんという肩書きもあり、選手の奥様たちはいつも綺麗にし、着飾っている。恵美子さんは宝石などには興味も無いし、移動手段に飛行機をチャーターする余裕も無いが、自分がメジャーリガーの嫁として見られたときに「メジャーリーガーの奥さん」のイメージが悪くなると相手に失礼、恥をかかせてしまうということで、宝石は良くできた『偽物』、飛行機はネットで探してきた格安チケットを購入して「メジャーリーガーの奥さん“っぽい”」感じにしていたそう。相手を尊重し、最終的には旦那様を立てる、本当に良くできた人だと関心しました。実際にこの講演会でも登場するすべての人の印象が悪く聞こえないようにされていたように思います。

■率直なカミングアウト。
 ネットでも紹介されていましたが、壮絶な生活環境で積み重なった心労が原因でパニック障害を患い、鬱も発症。
当時はきっと想像しきれないほどの苦労があったと思います。8年で約30回も引越ししたとか、毎日2時間のマッサージや片道9時間の移動…聞いてるだけでも倒れてしまいそうですよね。苦労話だけでなく、精神的な部分も包み隠さずストレートにお話し、現在も服薬を続けていることまでもおっしゃっていました。『できれば話したくない』ってことはよくあると思うんですが、さらっと言ってしまうところがカッコイイですね。

■華やかに見えていても必ず裏がある。期待が大きい分、プレッシャーも大きい。
考えたらそうだよね…って思うことですがどうしても表の部分しか見る機会がないので、あんなに稼いだら苦労とか無いんじゃないかって思ってしまいます。恵美子さんのパニック障害もそうですが、気持ちを強く持っていてものまれてしまうほどの環境…メジャーリーグは“野球”というスポーツを超えて“生きるため”のサバイバルですね。

あっという間の1時間半でした。

西宮出身の田口氏。そして現在も西宮にお住まいの田口一家。
お話の内容の舞台がメジャーリーグということでスケールとても大きいのですが、苦楽園という馴染みのある土地で関西弁を交えての講演会は言葉ひとつひとつがすっと入ってきて親近感すら沸くほどでした。
イチロー選手との関係やアメリカでの生活エピソードなども面白かったです。
もし、また講演会が開催されることがあれば行きたいです。

最後に…
2015年10月1日、オリックス・バファローズは2016年シーズンから一軍監督に福良淳一氏、二軍監督に田口氏と発表しました。
今後の活躍も期待しています!

□ 越木岩自治会ホームページ:『オール越木岩』
□ 田口:壮:『オフィシャルホームページ』『オフィシャルブログ』『Wikipedia』
□ 田口恵美子:『Wikipedia』